山麓に暮らしはじめてから、「夏至」と「冬至」が特別な日と思うようになりました。
冬至を過ぎると峠は越したと安堵し、少しずつ長くなる日中の時間に比例して、気持ちも軽やかになっていきます。
いっぽうで夏至が終われば、夏を迎える前だというのに、冬に向けて心の準備がはじまります。
寒い冬も夜の暗闇も、決して嫌いではなく、むしろ好きです。
けれども、山麓の厳しい冬を知ると、暮らしていく上で覚悟というか緊張感があります。
冬至のころ、夕暮れどきに意味もなく外で佇むことなんてできません。
だからこそ、心地よい風が頬にあたるのを感じながら、夏至の日没から夜を迎える移ろう時間を堪能したいのです。
2017年6月21日 | Posted in 綴る |