Press "Enter" to skip to content

ku:nel


ku:nel』2023年1月号/ 私の人生を変えた本 / マガジンハウス
P.89「本が教えてくれた、憧れの人の素敵な生き方」

私はターシャ・テューダーと 彼女のライフスタイルブックとして日本で最初に出版された
『ターシャ・テューダーの世界ーニューイングランドの四季』
ターシャ・テューダー&リチャード・ブラウン 相原真理子 訳 / 文藝春秋
を選び、ご紹介させていただきました。

ターシャ・テューダーの本を初めてちゃんと読んだのは娘に買った絵本で、その中で彼女のプロフィールに目が止まりました。
世界中にファンも多いバーモント州の山奥にある18世紀の農家を模した家や四季折々に愉しむ美しい庭は、子供たちを育て上げた56歳から長年の夢を貫いて作り上げたもの。
若い頃からコツコツを築いていったものだと勝手に思い込んでいたので、スタートの年齢に驚いたとともに、夢を持続させた情熱に感動しました。
私も50代になった今、もうすぐ11歳の娘との幼児期とはまた違う関わり方や親の役割を含めた 自身のこれからを考える上で、ターシャ・テューダーの生き方(選択)には励まされています。

同じ本でも読むタイミングによって、以前はあまりピンとこなかったものが、今だから心に沁み、心に刺さる言葉に出合うことがあります。
また時を経て、別の解釈ができるようになることも。
どんな名作であっても、読み手がいなければ存在しないのと同じように、受け取り方よって変化するのが本の魅力だとも思います。
『ku:nel』の今号を通してみましても、その人にとって必要だった時に出合った本がどれだけ勇気を与え、人生を豊かにするヒントをもたらしたのかを知ることができる一冊となっています。

取材・文 船山直子さん ありがとうございました

2022年12月1日 | Posted in メディア掲載 |