「夏至」的生活工芸に、参加させていただきます。
新作の青い布「波」を中心に、額装、飾り板、古帛紗を製作しました。
なかなか写真だけではお伝えできない布の色や表情、風合いに触れていただける機会かと思います。
ぜひお運びくださいませ。
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青花の会 展覧会
「夏至」的生活工芸
会期|2023年6月30日(金) – 7月4日(火)
※6月30日は青花会員と御同伴者1名のみ
時間|13-20時
会場|工芸青花 一水寮(神楽坂)
東京都新宿区横寺町31-13
出品作家
梶原靖元
加藤尚子
高田晴之
濱野太郎
林友子
深澤彰文
藤井繭子
宮下香代
村田匠也
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水のフレーム
10代の終わりの頃、気に入りの美術館が幾つかあった。近県の現代美術館や地元長野の私
設美術館。それらは美しい庭園を携えていたり、森の中や湖のほとりに建てられていて、
山国育ちの私にとって樹々や星々を愛でるに等しく、一人の安住の場であり、同時に外界
へと繋がる冷んやりとしたトンネルのような存在であった。
今思えば、自分と作品、作品と空間、空間と外界との関係性、そんなものに見惚れ、憧れ
ていたのだと思う。形あるものを見ながら、形なく漂う気配みたいなものを愉しんでいた。
そんなぼんやりとした憧れが掌から霞み始めたころ、ふと、気がつく。それはこの小さな
部屋やアパートのテーブルの上、どんな場所でも創ることができ味わうことができるのだ、
と。
今も、ものから色々な世界を見ている。ものを通し朝の光を感じ、ものを通し誰かと会話
し、ものを通し自分を知る。
水道から流れる水もコップに注がれた水も、等しい。でも、今日の水は美味しいとか、注
いだときの気泡がとても綺麗とか、それを気づかせてくれるのはコップと私たちの感受性
だ。一杯の水を、新しい朝がくる日常を切り取ることがものの一つの役割なのだとしたら、
美しいコップを朝日に翳し、その美しさごと体内へと流していきたい。
今展では “軽さと重さ”を私テーマに、作家たちが青花展に向け作品を制作して下さいまし
た。夏至の日を過ぎる頃、品々を携え長野より参じます。みなさま、ふらりとお出掛け下
さいませ。
夏至
宮田法子